ポストに投函されるマグネットチラシや、ネット検索の広告で誰もが目にする「軽トラック不用品積み放題 8,800円〜9,800円!」という格安プラン。「実家のゴミを全部載せてもらって1万円なら安い!」と飛びついて電話した結果、作業終了後に「8万円〜15万円の法外な追加請求」を突きつけられてトラブルになる被害が国民生活センターに毎年数千件も寄せられています。
冷静に考えてみてください。作業員1名の人件費(日当1.5万〜2万円)、軽トラックの燃料代・維持費、産業廃棄物処理場での処分手数料(kgあたり数十円〜数百円)を合算すれば、1台1万円未満で回収して利益が出るはずがないのです。破格の安さを謳う格安プランには、必ず契約者をハメるための巧妙な「からくり」が仕組まれています。
悪質業者が最も頻繁に使う手口が「アオリ(荷台の囲い板)の高さ制限」です。
軽トラックの荷台の囲い板(アオリ)の高さは約30cmしかありません。広告には小さく「アオリの高さまで」と極小フォントで書かれており、現場に来た作業員が「タンスや冷蔵庫を載せるとアオリの高さを超えるので、積み放題プランの対象外です。ここからは立米計算(㎥あたり2万円)になります」と告げ、一気に請求額を吊り上げます。
| 項目 | 軽トラック(標準)の積載規格 | 優良業者の積み放題(コンパネ立て) | 悪質業者の縛り(アオリ制限) |
|---|---|---|---|
| 荷台寸法 | 長さ約1.9m × 幅約1.4m | 長さ約1.9m × 幅約1.4m | 長さ約1.9m × 幅約1.4m |
| 荷台の高さ | アオリ約30cm | コンパネ(合板)を立てて約90cm〜100cm | アオリの30cmのみ(座布団数枚で満杯) |
| 積載体積 | 約0.8㎥(平積み) | 約2.5㎥ 〜 3.0㎥(大容量) | 約0.8㎥(大型家具1個で終了) |
| 法定積載重量 | 最大350kg | 350kg以内(家電・家具バランス良く) | 重量オーバーを理由に2台分請求 |
軽トラックの法定積載重量は法律で「最大350kg」と定められています。本棚や百科事典、耐火金庫、瓦礫などを載せるとすぐに350kgを超えてしまうため、重量制限を事前に説明してくれる業者かどうかが優良・悪質を分ける決定的な試金石となります。
業界の健全な優良業者が提供する軽トラック積み放題プランの本当の適正相場は「18,000円 〜 30,000円(税込)」です。
この相場価格には、作業員1名の人件費、コンパネ(高さ約1m)までの積み込み、処分費用、出張費、リサイクル家電以外の基本処分代がすべてコミコミで含まれています。これより安すぎる業者は後から高額請求するか、回収したゴミを山林へ不法投棄する無許可業者の疑いがあります。
もし、業者が荷物をすべてトラックに積み込んだ後に「全部で18万円になります。今すぐ現金で払ってください」と豹変した場合、絶対に払ってはいけません。
相手は「荷物を積んでしまったのだから降ろせない」「キャンセル料10万円かかる」と脅してきますが、これは特定商取引法第47条(不実告知・迷惑勧誘)や消費者契約法違反に該当する完全な違法行為です。恐れずに「事前の見積もりと全く違いますので荷物をすべて元に戻してください。応じないなら今すぐ110番警察を呼びます」と毅然と通告してください。警察を呼ばれることを不法滞在や無許可営業の悪質業者は最も恐れます。
京都を拠点に不用品回収・遺品整理・空き家対策・生活インフラ支援を展開。現場の第一線で培った実務ノウハウと正確な法令・税制データに基づき、暮らしの不安を解消する実践的ガイドを発信しています。